◎本当に骨ってズレるの?
「ズレる」と言いますと、とにかく「脱臼」とか「はずれる」ことと解釈されがちですが
カイロプラクティックでいう「ズレ」とはだいぶニュアンスが違っています。
背骨のしくみで説明したように、人間の関節は簡単にはズレないように設計されています。
強い靭帯や筋肉がしっかりガードしていますから、
よほどの強い力が加えられないとはずれたりはしません。
それに、背骨自体が脱臼することは、
人間の身体にとって非常に重大な事件になります。
ほとんどといっていいくらい脊髄の麻痺を引き起こしますから、
障害者となってしまうでしょう。
私達カイロプラクターが使う「ズレ」や「ゆがみ」に相当する言葉は、カイロの専門用語で
「サブラクセーション」と呼ばれており、整形外科で使用する「亜脱臼」という意味とも違います。
「サブラクセーション」というのは、
椎骨がほんの少し変位したり、関節の動きが悪くなったり、
動きや負荷のかかりかたで関節や筋肉にストレスが加わったり、
そのために神経の機能が低下している状態を言っており、
大変微妙な表現なのです。
カイロプラクターはよく、患者さんにイメージしやすいように、
「ズレ」とか「ゆがみ」という言葉で表現しているにすぎません。
そういう意味では、「背骨のズレ」を持つ人は意外と多く見られると言えるでしょう。